令和3年度 中小企業診断士 2次試験 口述試験
ご覧いただきありがとうございます。
今回は私が経験した令和3年度の口述試験(広島会場)での当日の流れと、実際に問われたこととその回答をまとめます。
2次試験を通過するほど勉強された方は口述試験の1週間前から対策しても十分間に合いますので、受験生の方は「そーなんだ」くらいの軽い気持ちで見ていただけたらと思います。
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(1)口述試験とは
中小企業診断士の試験はご存じのとおり、マーク式(1次試験)と記述式(2次試験)があります。
筆記試験の合格発表の3週間後くらいに「口述試験」というものがあります。
筆記と口述までが2次試験です。
つまり、筆記試験に合格しても口述試験に落ちれば2次試験の合格にはなりません。
ただし、口述試験の合格率は例年99%程度。
令和3年度は1605人が受験し、1600人が合格しています(合格率約99.7%)
そのため、落とすための試験ではないと言われています。
1人あたり10分程度の持ち時間で、面接のような形式で行われます。
中小企業の診断及び助言に関する能力について、筆記試験の事例などをもとに個人ごとに面接の方法により行います。なお、試験時間は、1人当たり約10分間で、筆記試験と同じ 7地区で実施します。
なお、2次試験の合格基準は、以下のとおりとされています。
筆記試験における総点数の 60% 以上でかつ 1科目でも 40% 未満のものがない者であって、口述試験における評定が 60% 以上のものです。
※中小企業診断士協会HP「合格基準」より
なにが得点の基準となっているか明らかになっていませんが、後に診断士協会の方から聞いた話では「服装は評定項目」とはっきりおっしゃってました。
都市伝説と思ってましたが「ジャージで受験した人が不合格だった」というのは本当なのでしょう。きっと。
口述試験では、筆記試験に出てきた4つの事例に関する助言や中小企業診断士としての意見を求められます。
通常は2つの事例から各2問ずつ出題されます。
時間が余れば追加質問があります。
私の場合は事例Ⅳから2問、事例Ⅲから3問出題されました。
(2)試験当日の流れ
2次試験に合格すると口述試験の受験票が送られてきます。
受験票には予定時間が記載されており、試験開始予定の30分前までに受付を済ませる必要があります。
※ちなみに、「済」とあるのは体温を計って異常がないという印です。
口述試験当日の流れは以下のとおりです。
①受付(試験の30分前には済ませる)
※私は1時間以上前に到着、受付完了していました。
令和3年度の広島県試験会場のレイアウトは、はっきりとは覚えてないのですがこんな感じだったと思います。
当日配付された資料です。
②控え室で待機
受付を済ませると控室に案内されます。
受験票に1班または2班と記載されており、指定の控室へ案内されます。
③試験5分くらい前に試験会場の前へ案内される
受験票に記載の試験時間が近づいてきたら、試験会場の前へ案内されます。
ほぼ予定通りの時間でした。
コロナ対策のため、「これから試験です」みたいな用紙で案内されました。
また、換気や席離後のアルコール消毒を徹底されていたので、安心感がありました。
試験会場の前で待機します。
④面接
時間になったら試験会場へ通されます。
私は2回ノックし入室しました。
入室すると荷物を所定の場所へ置くよう指示があります。
いよいよ面接スタートです。面接は2人でした。
試験官:これから口述試験を始めます。2次試験で出題された4つの事例のうち2つからそれぞれ2問ずつ出題しますので、中小企業診断士としてお答えください。持ち時間は10分ですので簡潔にお答えください。
※的なことが告げられます
試験官:それでは始めます。第1問、事例●からの出題です。・・・について教えてください(または助言してください)。
余談ですが、試験官の声がめっちゃいい声だったので、それが気になって仕方ありませんでした…
(3)口述試験で問われたことと回答
前置きが長くなりましたが、ここからが本題になります。
実際に私が問われた内容と、それに対して回答したことを以下に述べます。
上述のとおり、私は事例Ⅳから2問、事例Ⅲから3問出題されました。
事例Ⅳより
【回答】
・魚種Xが地元産であるということを前提として、A社の強みである地元の商品ラインアップ、地元密着のセールスを活かして販売拡大する。
・魚種Xのおすすめの調理方法やレシピを提供し、顧客に提案する。
・学校をリノベーションして養殖した魚の販売、という珍しさをSNS等で訴求する。
備考
以下のことを考えました。
▶販売拡大の王道は「強みを活かす」
▶なじみが薄い→魚種Xについて知ってもらおう
▶なじみが薄い→珍しい、そこをPRしよう
【回答】
・移動販売は不採算部門となっており、このまま継続していくと売上拡大に貢献せず、収益低下を招く恐れがある。
・自社の配送便を他の事業に活用することができると思われ、シナジーを発揮できるため、移動販売継続による影響は必ずしも収益低下のみではないと考える。
備考
「波及効果」の捉え方について迷い、一点目を述べた後10~20秒くらい迷いの時間がありました。他の事業にとってのメリット・デメリットのような捉え方でよいのか、収支的な影響なのか…など。
結果的には、収益悪化については1点目で触れているので、2点目でシナジー効果が得られるということを述べました。
試験官から出されることもあるとウワサの「助け舟」はありませんでした。
事例Ⅲより
【回答】
・生産を受託することで、収益の安定化を図ることができる。
・安定的に受託できると、工場の稼働率が向上する。
・C社のように経営資源の乏しい企業にとって、営業に人員を割かなくても受注することができる。
【回答】
・作業が単純であるため、職人を育成する手間が省略できる。
・細分化された作業に対し、責任をもって取り組むことができる。
・作業を細分化し、組み合わせることで組織的に生産することが可能。
備考
事例Ⅲでは、従業員を「多能工化」することはあっても「単能工化」することはないため、メリットについて問われたときに一瞬焦りました。
感覚的にですが「単能工のデメリットの反対」「多能工のデメリット→単能工のメリット」となるはずだ、という観点から回答するよう方針にしました。
2点目、3点目はわけわからないこと答えてますが。
【回答】
・外部の講師を招き、技術指導してもらうことで職人の技術向上を図る。
・研修旅行を企画し、新しいものに目を触れることでモチベーションアップにつなげてもらう。
・他社のブランドとコラボして商品を開発することで、新しいものを生み出すマインドを育成する。
備考
完全に想定していた問題でした。
どう答えるか、までは覚えていませんでしたが、思いついたことから述べていきました。
▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△
おまけ
私は2次試験に失敗したと思っていたので、口述試験の対策は全くしていませんでした。
合格後も、うかれて対策をせず。。。
試験日の1週間前から全事例を毎日読んで、こういうことを聞かれたらこう答えようみたいなことを妄想していました。
全く想定できないような問で多少は戸惑いましたが、2次試験を通過するくらいの学習ができていれば、十分合格に達することができると思われます。
まさか「魚種X」について問われるとは思いませんしね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
令和3年度 中小企業診断士 2次試験 答案振り返り(事例Ⅳ)
ご覧いただきありがとうございます。
今回は令和3年度の事例Ⅳについて、当日どのように問題を解き、この点数になったのかを自分なりに振り返ってみたいと思います。
令和3年度(2021年度)の試験問題を解いていない人は意味が分からないと思います。
解くか一読してご覧になるのをおすすめします。
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(1)得点と感触(事例Ⅰ~Ⅳ)
まずは、開示請求で判明した得点と、試験当日の感触についてまとめます。
60点は下回っていないでしょう | ||
しくじったかもしれない! | ||
まあまあできた | ||
しくじった! |
事例Ⅳ受験後の率直な感想としては、ご覧のとおり「しくじった!!」でした。
試験ですから毎年どんな問題が出るか分からないのは当然ですが、令和3年度は冷静に対応できていれば60点はクリアできる試験だったと思います。
解ける問題を確実に押さえていれば合格できた科目だったと言えます。
なお、事例Ⅰ~Ⅲの振り返りについては以下を参照ください。
(2)事例Ⅳで「考えたこと」と再現答案
試験当日に考えたこと、その結果どのような答案を作成したのかをまとめます。
ちなみに私は経営指標を全部書く派です。
第1問
(設問2)D社の財務的特徴と課題について、同業他社と比較しながら財務指標から読み取れる点を80字以内で述べよ。
【考えたこと】
▶財務指標を2つずつ、、、珍しいパターン
▶優れている点は売上高総利益率と棚卸資産回転率とすれば説明しやすそう
▶安全性を長期、短期で説明すると多面的?
【再現答案】
(設問1)
①売上高総利益率 27.78%
②棚卸資産回転率 25.79回
③流動比率 128.46%
④自己資本比率 19.85%
(設問2)
地元産にこだわった品ぞろえ、地域密着のセールスで固定客が多く収益性・効率性は高いが、資金を借入金に依存し短期の支払能力が低く、内部留保が少なく安全性が低い
備考
★解答の方向性
ネット上でいろんな方の答案が公開されていますが、今振り返るとベストアンサーは以下の観点から書くことだと思います。
①優れている点は「売上高総利益率」「棚卸資産回転率」とする
②課題を示す点は「売上高営業利益率」「自己資本比率」とする。
理由は以下の通りです
①:D社は地元商品へのこだわり、地域密着スタイルで地元住民の愛顧を獲得しているため、効率性や粗利の収益性が高いと判断できる。
②:一方で多角化による資源分散により販売費が多くかかり営業利益率が低く、借入金に依存し安全性が低下している。
※短期安全性について
流動比率は同業他社と比べると低いものの、120%以上あるため必ずしも低いとは言えない。
私は(設問2)で収益性の観点から優劣を述べるのが難しいと判断し、安全性の観点から2つ指標を挙げました。冷静に考えると、(設問1)と(設問2)切り分けて回答してよかったと思います。
★「特徴と課題」という設問について
これまでの事例Ⅳのパターンから、収益性・効率性・安全性の3点から回答するのが無難と判断しました。他の受験者の感想も見ましたが、減点要素にはなっていないのでは?
第2問
D社がこれまで、各店舗のレジを法定耐用年数に従って5年ごとに更新してきたが、現在保有しているセミセルフレジ100台を2022年度期首にフルセルフレジへと取り替えることを検討している。またD社は、この検討において、取替投資を行わないという結論に至った場合には、現在使用しているセミセルフレジと取得原価および耐用期間が等しいセミセルフレジへ2023年度期首に更新する予定である。
現在使用中のセミセルフレジは、2018年度期首に1台につき100万円で購入し有人レジから更新したもので、定額法で減価償却(耐用年数5年、残存価額0円)されており、2022年度期首に取り替える場合には耐用年数を1年残すことになる。一方、更新を検討しているフルセルフレジは不随費用込みで1台当たり210万円の価格であるが、耐用期間が6年と既存レジの耐用年数より1年長く使用できる。D社はフルセルフレジに更新した場合、減価償却においては法定耐用年数にかかわらず耐用期間に合わせて耐用年数6年、残存価額0円の定額法で処理する予定である。また、レジ更新に際して現在保有しているセミセルフレジは1台当たり8万円で下取りされフルセルフレジの代価から差し引かれることになっている。
D社ではフルセルフレジへと更新することにより、D社全体で人件費が毎年2,500万円削減されると見込んでいる。なお、D社の全社的利益(課税所得)は今後も黒字であることが予測されており、利益に対する税率は30%である。
【考えたこと】
▶2022年度に起こること
・2500万円の人件費削減(CF+)
・2021年までの減価償却費2000万円
・2022年の減価償却費3500万円
→減価償却費の増分1500万円
▶税率30%(利益は確保できる→税率を加味)
【再現答案】
(設問1)
a 2200万円
b (2500-1500)×(1-0.3)+1500=2200
※旧レジの下取りに関するCFが加味されておらず誤り。
備考
旧レジの下取り代8万円×100台=800万円
旧レジの残存価額2000万円
→売却損2000ー旧レジ下取益800=1200万円
1200×0.3=360万円のCF+
よって、2200+360=2560万円が正解です。
【考えたこと】
▶やばい時間ない…
▶加点要素を盛り込もう
▶第2問で「投資すべきでない」として第3問で投資するパターンだろう
【再現答案】
NPV=-21000+8×100+4.212≒10.9万円
NPVはマイナスとなり取替投資すべきではない(不正解です)
備考
・COF
レジ取替(210-8)×100台=20200万円
20,200-(100×100台×0.943)※=10770万円・・A
・CIF
人件費削減と減価償却費 2500×0.7+1500×(1ー0.3)=2200万円
特別損失と下取り 360=2560万円
(360×0.943)+2,200×(0.943+0.890+0.840+0.792+0.747+0.705) =11156.88万円・・B
・NPV
AーB=11156.88ー10770=386.88万円
NPVがプラスであり、当該取替投資案を採用する
【考えたこと】
▶問題…長っ!
▶パス!
▶「NPVの問題ということは分かってます」はPRしとこ
【再現答案】
NPV=・・・
備考
考えることをやめました
第3問
D社は現在、新規事業として検討している魚種Xの養殖事業について短期の利益計画を策定している。
当該事業では、自治体からの補助金が活用されるため、事業を実施することによるD社の費用は、水槽等の設備や水道光熱費、人件費のほか、稚魚の購入および餌代、薬剤などに限定される。D社は当面スタートアップ期間として最大年間養殖量が50,000㎏である水槽を設置することを計画しており、当該水槽で魚種Xを50,000㎏生産した場合の総経費は3,000万円である。また、この総経費に占める変動費の割合は60%、固定費の割合は40%と見積もられている。D社が我が国における魚種Xの販売実績を調査したところ、1㎏当たり平均1,200円で販売されていることが分かった。
【考えたこと】
▶総経費3000万円のうち1800万円(60%)が変動費、1200万円が固定費
▶(固定費1200万+利益1500万)÷(1-変動費率0.6)=6750万円
※3000万円のうち60%が変動費、というだけで変動費率が60%ではなく誤りです。
▶6750万円÷1200円/㎏=56,250㎏
【再現答案】
56,250kg
※不正解です
備考
超超超単純ミスです。
この問題を解けていたら+10点のサービス問題だったにも関わらず。。
50,000㎏販売した場合の売上は50,000×0.12万円/㎏=6000万円
よって利益1500万円を達成する場合の売上は
(固定費1200+利益1500)÷(1-変動費率0.3)=3857.142…・・・A
A÷0.12万円≒32,143kg←これが正解
【考えたこと】
▶うわっ明らかに難しいやつ(優先順位は低い)
▶NPVの問題は手が出なかったし、シンプルにやばい!
▶力づくで解くしかないか…
【再現答案】
3,000×0.6÷50,000=0.036万円
30,000㎏の場合 30,000×(0.124-0.036)-3000×0.4=1,440万円
よって単価を1,060円とする。
X-X×(0.106-0.036)-1200=1500
X≒38,572kg
備考
スマートに解くことを放棄し、単価がいくらなら成立するのかを考え、順番に検証しました。
すると、目標販売量30,000㎏で単価1060円とすると1440万円の利益となり、おそらく30,000㎏超~40,000㎏以下のゾーンで1500万円の利益を創出することができると確信しました。
泥臭くチャレンジすると解けた問題でした。
「あれ、、設問1間違ってないか?!」と試験直後に気づきました…。
(設問1)移動販売事業をネット通販事業に一本化することによる短期的なメリットについて、財務指標をあげながら40字以内で述べよ。
【考えたこと】
▶「短期的な」はキーワード
▶「経営指標」を忘れない
▶売上増加(または改善)と費用削減の両面からアプローチしよう
【再現答案】
車両、人件費の減少により営業利益率、有形固定資産回転率が改善する。
備考
大きくは外してないのではないでしょうか
【考えたこと】
▶「企業価値を低下させない」=「企業価値を向上させる効果がある」
▶例え赤字でも地域貢献を果たしていれば企業価値は高まる可能性がある
▶他事業に活かせる要素はないか(シナジーに触れたい)
【再現答案】
理由は①社会貢献により企業価値が高まるため、②自社配送のシナジーを活用できるため。
備考
設問1と同様、大きくは外してないのではないでしょうか
▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△
以上、全く手ごたえのなかった私が考えた結果、たどり着いた答案でした。
わりと学習していたから大痛手にならなかった、と前向きに捉えることにします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
令和3年度 中小企業診断士 2次試験 答案振り返り(事例Ⅰ~Ⅲ)
ご覧いただきありがとうございます。
令和3年度の中小企業診断士2次試験を受験し、遅ればせながらココ高知にも得点開示が到着しました。
今回は2次試験の得点や当日の感触等(事例Ⅰ~Ⅲ)についてまとめてみました。
令和3年度の試験問題を解いていない人は意味が分からないと思います。
解くか一読してご覧になるのをおすすめします。
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(1)得点と感触
まずは、開示請求で判明した得点と、試験当日の感触についてまとめます。
60点は下回っていないでしょう | ||
しくじったかもしれない! | ||
まあまあできた | ||
しくじった! |
要するに、受験後の感想としては、
「事例ⅡとⅣでしくじったから事例ⅠとⅢでなんとか合格に到達してくれ!」でした。
それが蓋を開けてみたら、想定外だらけの得点でした。
「まじか事例Ⅱ!事例Ⅳ!!」「事例Ⅰわい!」
(2)各事例の「考えたこと」と再現答案
事例Ⅰ
【考えたこと】
▶「2代目経営者」の行ったこと、であることに注意
▶ファブレス化し「得意分野に経営資源を集中させるため」だろう
▶限られた経営資源を活かし、新しい市場に参入することができたはず
【再現答案】
理由は、協力企業と連携することで①多工程にわたり高品質な印刷が可能となり美術印刷分野に経営資源を集中させるため②高精度な仕上がりが求められるアルバム等の事業に参入、販路拡大し売上を拡大するため。
備考
競争回避の視点がほしかった。
【考えたこと】
▶3代目の能力や人脈に関することは間違いなく加点要素
▶現経営者である3代目への事業継承についても触れておこう
▶新規事業であれば新しい風を取り入れたかったのでは(プラスチック、ブロー成形の事例でたしかそんな感じの問題があった)
【再現答案】
理由は①前職のノウハウを活かし紙媒体に依存しない分野に参入するため、②3代目の人脈を活かし人材を採用しデザイン部門を強化するため、③段階的に権限委譲し、経営を円滑に継承するため。
【考えたこと】
▶広告制作業はレッドオーシャンだが売上拡大できたことは間違いない
▶経営資源の分散は欠点として挙げよう
▶ドメイン変更を拡大せざるを得ない状況だったのでは(競争の激化や主要取引先からの値下げ圧力など)。
【再現答案】
利点は、コンサルティング工程の顧客との接点を活かし既存顧客の受注を拡大できたこと。欠点は、版下印刷・印刷工程の技術を伝承できず、新事業に経営資源が分散し、営業力を強化できなかったこと。
備考
印刷工程の技術伝承ができていないことは問題にはならず、今考えても意味不明。
【考えたこと】
▶2代目が構築してきた外部企業との関係、、よく分からん。
▶関係を発展、、、さらによく分からん。方向性としては協力関係を強化していくことなんでしょう!たぶん。
【再現答案】
外部企業と連携し、共同プロジェクトを立ち上げ、付加価値の高い製品開発に活かす。外部企業への教育・研修を行い、品質を向上させる。外部企業との交流に裁量を与え、目的共有を明確化し関係を発展させる。
【考えたこと】
▶「長期的な課題」とわざわざ書いてあるので、モラール向上や成果報酬導入などの提案は避けよう。
▶1年や2年で解決できないようなことは何か。
→営業部署の設置・強化、長期的には内製化も選択肢として持っておくべきでは…
【再現答案】
課題は、内外製区分の見極めと営業力の強化である。解決策は①外部企業との共同プロジェクトを通じ自社にノウハウを蓄積し、内製化を進める、②営業人材を採用し、教育により育成し営業力を高め売上を向上させる。
備考
たしかに強みである外部企業との関係を見直すことは、長期的には必要なことかもしれないが、経営資源が限られている中小企業にとって優先順位は低く、ベストの解答とは言えないかもしれません。
事例Ⅱ
【考えたこと】
▶SWOTはとにかく加点要素の列挙を意識しよう。
▶30字、短っ!!
▶列挙するから回答欄の短さは問題にならないだろう
※いつものSWOT分析だと疑わず、設問の「移動販売の拡大およびネット販売の立ち上げを目的として」という制約を見逃していました。
【再現答案】
①S
フランチャイズの販売網、地元産大豆の豆腐、清流の地下水を採取可
②W
主婦層の顧客が少ないこと、若年層の訴求力が弱い点
③O
リモートワーク浸透で食事にこだわる家庭増、ECサイトの取寄せ需要
足りなかった目線
①TACの解説では「フランチャイズの強み」について、強みであるなら売上減少に歯止めがかかっているはず、と一蹴されていました。
ネット販売の立ち上げ、という観点からは「Y社との関係を強みとする」方が妥当といえます。
【考えたこと】
▶「機会」に「強み」を投入する定番のパターンだ!
▶ターゲットを「明確に」とあるから具体的に書こう
▶「手作り豆腐セット」「豆腐丼」「季節の変わり豆腐」どの商品を販売すべきか…
【再現答案】
自宅での食事にこだわりを持つ主婦層をターゲットとし、地元産大豆を使った手作り豆腐セット、季節の変わり豆腐を販売し、豆腐の魅力を伝えるとともに継続的受注をねらいリピート化を図る。
備考
・全国に魅力を発信していくための方策を述べていない
例)Y社サイトを通じて販売
SNSを活用してPR 等
・ターゲットを「主婦層」とする意図は?
→答えやすい問題だったはずですが、完全に迷走しました。
【考えたこと】
▶フランチャイザーはフランチャイジーをサポートする方向で書こう
▶フランチャイジーは置き配を使って売上を拡大させよう
▶「高齢者に対して」という制約からアナログな方法を使うべきだろう
【再現答案】
(a)
顧客リストを基にDMを送り、FAXでの受注を喚起する、置き配の認知度向上、口コミを誘発する。
(b)
接触を回避するため試食セットを開発・配付しチラシを同梱する、IMで家族から発注してもらうようすすめる。
備考
当日は最後の最後までどうしようか悩んだ問題でした。
よってよく分からない答案になってしまいました。
フランチャイザーはサポートする立場なので、①置き配の研修を行う、②問い合わせ窓口を設置するなどが妥当な助言ではないでしょうか。
また、フランチャイジー側で顧客リストに基づく電話営業をかける、とかよかったかもしれません。
【考えたこと】
▶戦略を問われたら「誰に」「何を」「どのように」
→差別化した商品を食にこだわりを持つ主婦に…という方向性でいく
▶コミュニケーション戦略を問われたら「双方向性」は必須
▶SNSによる拡散も狙おう
▶満を持して「人気を博す和菓子店の店主」を登場させよう
【再現答案】
食にこだわる主婦層に対し①地元産大豆を使用し差別化を図った商品を和菓子店の店主と開発し、SNSへ掲載、魅力を訴求する、②移動販売を通じチラシを配付し地元産大豆の魅力を伝え、関係性を強化し売上拡大を図る。
事例Ⅲ
【考えたこと】
▶強み、弱みを問う問題は加点要素の列挙を意識しよう
▶事例Ⅲにありがちなキーワード(例:一貫生産)には即反応
【再現答案】
(a)
一貫生産により受注量が多い点、自社ブランドのオンライン販売と販売情報の活用。
(b)
OEM生産の収益性が低い点、新製品の企画開発力が弱い点、熟練職人の高齢化。
【考えたこと】
▶方向性は「作業者の技術」「生産計画」を何とかする!
▶技術伝承がうまくなされていないことは改善できる
▶生産計画の精度が低いことも改善できる
【再現答案】
課題①
作業者の技術レベル格差の是正と若手の育成
対応策①
縫製工程を標準化・文書化し教育により技術の平準化を図る、全行程を通しOJTにより若手に技術伝承。小集団活動奨励で技術向上。
課題②
生産管理能力向上による生産計画の精度向上
対応策②
全工程をふまえた週次ベースの生産計画を立案し、需要に応じロットを適正化する。ABC分析で発注方法を見直し資材の欠品を防止。
【考えたこと】
▶製品企画面は「新製品の企画・開発経験が少ない」とバッチリ書かれてある
▶営業部門がないため、営業については何かしら触れよう
▶生産面は全体縫製ができる人を増やす方向
【再現答案】
製品企画面の課題は①営業力強化による顧客ニーズの収集、新規顧客の開拓、②ニーズをふまえた製品開発力の強化、ブランド価値向上。生産面は、全体縫製の技術伝承および生産能力向上、若手職人の多能工化。
【考えたこと】
▶中小企業にとって経営資源の有効活用は「選択と集中」がベストアンサー!
→みじんも迷いませんでした。
▶そのために必要な技術の強化、差別化に資する取組で付加価値を向上
▶顧客満足度・愛顧を向上させブランド力を高めよう
【再現答案】
自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出し差別化するよう助言する。対応策は①社員教育により加工技術を強化し、高級感訴求による加工技術で差別化を図る、②生産統制を実施し、リードタイムを短縮、顧客満足度を向上させる。以上により受注を拡大し売上を向上させる。
事例Ⅳ
またの機会に!
▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△
余談
令和4年2月2日に口述試験の合格発表がありましたので、それ以降に到着した開示請求を順番に処理していったようです。
第一陣 2月14日発送
第二陣 2月25日発送
第三陣 2月28日発送
・・・・
こちら高知県には3月2日の昼頃に届きました。
基本的に月曜発送→早いところでは翌日着でしたが、高知県へは水曜着となりました。
合格発表日に発送したにもかかわらず、第三陣となりました。
これは地方蔑視だ!と完全に被害妄想を繰り広げていましたが、単純にこちらからの発送、協会への到着が遅れたため第三陣へもつれこんだようです。
地方から請求する場合、到着の遅れを見越して発送もいいかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
中小企業診断士 独学体験記⑥ ~2次試験の対策~
ご覧いただきありがとうございます。
独学体験記の第六弾です。
今回は、以下の点について触れていきたいと思います。
※番号は前回からの続きで通し番号になっています。
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8.2次試験の対策
(1)はじめに
まず最初に、私は2018年に1次試験を通過し、同年の2次試験で敗退。
翌年の試験は仕事が忙しすぎて受験すらできず、2021年度の試験で1次・2次の合格を勝ち取りました。
なので、2次試験は2度目のチャレンジで合格したことになります。
2年間のブランクがありましたが、勢いに乗って取り組むことができました。
そんな私がどのような準備をしてきたか、について今回はまとめてみました。
(2)この時期に何してた?(再掲)
時系列でこの時期に何をしていたか、再掲します。
2年のブランクがあり、不安だったため、まずは確実に点が取れる財務会計、事例Ⅳ対策から始めよう、ということで、3~5月は事例Ⅳを主に補強していました。
この期間で事例Ⅳの感覚をある程度取り戻せていたことが後々生きたようにも思います。
今回は9~11月を「2次試験対策期」とし、何をしていたか次項から述べていきます。
(3)1次試験終了後にやるべきこと
8月に1次試験を受け、翌日の自己採点で合格を確信すると、ただちに欠けている年度のふぞろいシリーズを購入しました。
ふぞろいシリーズとは、『ふぞろいな合格答案』という書籍のことを指します。
2次試験の受験者から本試験の再現答案を収集し、得点につながった可能性が高いキーワードを分析した、最も人気のある2次試験対策参考書の1つです。
これをベースに、複数年分の総集編として『ふぞろいな答案分析』『ふぞろいな再現答案』『ふぞろいな合格答案10年データブック』という姉妹書籍を作っています。
もし、ふぞろいシリーズを1つも購入していない場合、購入すべき書籍は以下のとおりです。
★ふぞろいな合格答案10年データブック
★ふぞろいな答案分析5
★ふぞろいな答案分析6 ※追記 2022年5月9日発売
★ふぞろいな合格答案15 ※追記 2022年7月19日発売
※執筆時点の2022年3月1日現在では発行日が未定となっていましたが、それぞれ発売済みです。
(4)おすすめの勉強方法~2次試験~
ふぞろいシリーズの準備ができたらいよいよ事例に取り掛かります。
まずご覧いただきたいのがこちらの動画です。
これから紹介する勉強方法はTwitter上で「蒼い彗星@bluecomet007」さんの動画を見て、こっそりガッツリ参考にさせていただきました。
ストイックに目標を立て、計画的に学習を進めることができたので、本当に感謝です。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
以下、動画を参考にしつつ、私がどのようにスケジュールを立て、試験に臨んだかを述べていきます。
①インプットとアウトプットによる効果的学習
私は1日にこなす事例の目標を以下のとおり設定していました。
平 日 事例Ⅳ 1~2つ
土日祝 事例Ⅰ~Ⅲ 5つ + 事例Ⅳ 1~2つ(※)
※事例Ⅰ~Ⅲは平日に単語帳を使いインプットに集中、土日祝日にアウトプットするイメージ
ちなみに私は1日に7事例やるのが限界でした。
ガチンコ集中してやったらけっこーしんどいですよ!
できるようになったら終えた後の充実感が半端ないのでぜひ試してみてください。
②過去問演習によるアウトプット
参考にしなくてもいいのですが、過去問をこなす年度は以下のとおり絞っていました。
事例Ⅰ~Ⅲ 2020年度(令和2年度)~2011年度(平成23年度)
事例Ⅳ 2020年度(令和2年度)~2007年度(平成19年度)
理由は事例Ⅰ~Ⅲは5事例を1セットでこなしていたため、区切りよく10年分を回していただけです。
事例Ⅳは過去問があるだけとにかく解きまくっていました。
ちなみに何事例を解いたのか、下表のように管理していました。
正確には数えていませんが、1次試験終了後から120~150事例ほど解いたと思います。
ただ闇雲に解いておしまい!ではなくて「どうして合格答案やA答案のような回答を導けなかったか」を分析しまくることです。
そうすることで、2次試験が求めている思想、着目すべきポイントがだんだん見えてきます。
着目すべきポイントとは、おおざっぱですが以下の2点でよいかと思います(特に事例Ⅰ~Ⅲの場合)。
▶何が不足していたか(知識?解答方法?)
→キーワードの補強、課題を問われた場合の解答方法見直しなど
▶観点(どうして切り口を間違えてしまったのか)
→一般論になっていないか、助言に偏りがないか
最初はまだら模様にみえる程度ですが、次第にキーワードや出題者が書かせたいポイントが感じられる(シンクロ率が高まる!)ようになります。
「こう問われたら、こう!」みたいな…。
俗に言う「開眼」はなかったのですが、開眼ってこういうことだったんでしょうかね。
③単語帳でインプット
通勤中や仕事の休憩時間など空き時間には「2次試験合格者の頭の中にあった全知識」で単語帳を作り、ひたすらインプットしていました。
過去問演習に比べたら地味でつまらないのですが、必要であると考えます。
理由は、瞬間的にキーワードを思い浮かべるためです。
キーワードを瞬時に引き出し、事例企業に合うものを選択して回答にまとめる!
これが2次試験合格の必須条件だと思います。
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以上、「蒼い彗星@bluecomet007」さんの動画をがっつり参考にして取り組んだ私の勉強についてのご紹介でした。
おまけ
動画の中で「2次試験合格者の頭の中にあった全知識」を分解する方法が紹介されていますが、私は以下のように製本してました。100均などで売ってる製本テープを活用すると見栄え良しです◎
以上、長文になりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
中小企業診断士 独学体験記⑤ 1次試験の対策 ※多年度受験生向け
ご覧いただきありがとうございます。
独学体験記の第五弾です。
今回は、以下の点について触れていきたいと思います。
- 7.1次試験の対策
- (1)はじめに
- (2)この時期に何してた?
- (3)おすすめの勉強方法~1次試験編~
- a.経済学・経済政策
- b.財務・会計
- c.企業経営理論
- d.運営管理
- e.経営法務
- f.経営情報システム
- g.中小企業経営・政策
※番号は前回からの続きで通し番号になっています。
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7.1次試験の対策
(1)はじめに
まず最初に、私は2014年にテキストを購入し、本気で勉強に臨んだ2018年までは1次試験を突破していません。
「…そんなヤツの勉強方法など、参考になるわけがない!!」
気づいてしまった方はどうぞご退室ください笑
でも、複数年にわたり効果的な学習方法について研究した結果、何が効果的だったのか、はある程度正しいと思っています。
また、一発合格のノウハウを発信している方々は別次元だと思っているので、泥臭く合格に執着した私の体験をご覧になってはいかがでしょう。
特に、多年度受験生の方に向けてのお話になりますので、ご留意ください。
参考(受験歴)
(2)この時期に何してた?
時系列でどの時期に何をしていたかというと、だいたい下表のとおりになります。
ここでは、3つの時期に分けて述べていきたいと思います。
①受験準備期(3~5月)
②1次試験対策期(6~8月)
③2次試験対策期(9~11月)
①受験準備期(3~5月)
2次試験の対策(特に事例Ⅳ)をしていて問題ないかと思います。
私はこの時期、2次試験対策をしてました。
蛇足ですが、2020年11月には簿記2級を取得し、確実に得点できる財務会計および事例Ⅳの強化に取り組んでいました。
正直、前回の受験から2年間空いていたので、受験するかどうか迷っていた時期でもありました。
「このまま中小企業診断士を取得しないでいいのか」
「せっかく今まで勉強した時間を無駄にしていいのか」
自問自答しながらも、時間に余裕があったため準備だけしておこうと思い、勉強は続けていました。
②1次試験対策期(6~8月)
前年の貯金がどれほど残っているかにもよりますが、多年度受験生は「2か月で1次試験を突破」することをおすすめします。
1次試験を4度受けて感じるのは、
・過去問演習
・直前の詰め込み
これに尽きると思います。
また、時間をかければ点が取れる、とも思いません。
必死に勉強しても試験範囲全てを網羅することは不可能だからです。
したがって、前年度に試験の全容をつかめていれば2か月で1次試験を突破することは十分可能です。
私もこの時期からいよいよ1次試験の対策を始めました。
と同時に「中小企業診断士を受験しよう」と決意しました。
2018年に1次試験を通過しており、だいたいどこにどの程度力を割けばいいのか分かっていたつもりなので、今から本格的に始めたら間に合う、という感覚があったので。
結果、1次試験は合格でしたが、わりと凡ミスがあって余裕の合格ではありませんでしたが(;^_^A
それでも合格点には達していました。
③2次試験対策期(9~11月)
前回、2018年に受験した際には気が緩んであまり勉強に力が入らなかったので、気を引き締めて勉強に臨みました。
試験が終わった翌日に2次試験の参考書を即購入!即対策をスタート!!というイメージです。
2次試験の勉強方法については別の機会にまとめます。
(3)おすすめの勉強方法~1次試験編~
各科目の勉強方法は以下のとおりです。
a.経済学・経済政策
実は初回(2016年)の受験時にマグレ合格して以来、科目免除にしていて、正直ほとんど勉強してない状態でした。
ですので、テキストをひととおり読み返し、試験日のギリギリまでひたすらTACの過去問演習をやりました。
過去問の演習方法はシンプルに問題を解き、答え合わせする。ただこれだけです。
間違えた問題は解説を見て、マーカーでチェックし、見返したいページに付箋を貼る。
付せんを貼った箇所は試験の前日にもあらためて確認しました。
情報システムの過去問題集ですが、イメージこんな感じです↓↓
◆振り返ると…
経済学に限って言うと、テキスト振り返りは効率が悪かったです。
ある程度理解できていたら過去問やりまくって、分からないところだけテキストをめくるくらいが効果的かと思います。
また、初学者の方も、過去問から入ることをおすすめします。
過去問題集にも解説があり、そこで理解が進むこともありますし、重要な論点を早い段階からつかんでおくことは間違いなく合格への近道であると言えるでしょう。
◆使用したテキスト等
・TAC スピードテキスト 経済学・経済政策 2014年度
・TAC 第1次試験過去問題集 経済学・経済政策 2018年度
・TAC 第1次試験過去問題集 経済学・経済政策 2021年度
※新たにテキストは買いませんでした。
b.財務・会計
財務・会計は完全に”癒し科目”ですね。
私は過去問と「集中特訓 財務・会計 計算問題集(TAC)」で対策しました。
基本的な解法や押さえるべきポイントはこの問題集でカバーしておくと安心です。
また、多年度受験生など時間に余裕がある方は、簿記2級取得をおすすめします。
理由
▶不合格が続いていたので合格体験を通じてモチベーションアップ
▶1次試験の基礎固めができる
▶2次試験に向けても電卓を使うトレーニングになる
◆使用したテキスト等
・TAC 第1次試験過去問題集 財務・会計 2014年度
・TAC 第1次試験過去問題集 財務・会計 2018年度
・TAC 第1次試験過去問題集 財務・会計 2021年度
・集中特訓 財務・会計 計算問題集
c.企業経営理論
ズバリ、過去問演習です。
大げさかもしれませんが、ひょっとしたらテキストはいらない?
これくらい過去問が重要です。
理由
▶企業経営理論は試験問題とのシンクロ率を試されている!
▶過去問レベルの知識を”理解”しておくことが重要
▶知識問題をカバーすることは不可能
◆使用したテキスト等
・TAC 第1次試験過去問題集 企業経営理論 2018年度
・TAC 第1次試験過去問題集 企業経営理論 2021年度
d.運営管理
こちらも過去問演習で基本的にはOKだと思います。
ただし、運営管理はポイントを絞ったテキストの活用も必要です。
理由
▶知識問題への対応(知識問題は秒で解く!)
▶指標に関する知識とその理解が求められている
▶わりと論点が限定されている
◆使用したテキスト等
・TAC スピードテキスト 運営管理 2014年度
・TAC 第1次試験過去問題集 運営管理 2018年度
・TAC 第1次試験過去問題集 運営管理 2021年度
※新たにテキストは買いませんでした。
e.経営法務
前述のとおり、 2019~2020年は受験できませんでしたので、経営法務の2020年の過去問を見たときには若干焦りました。
対策としてTACのスピード問題集を活用しました。
理由
▶改正民法からの出題が増えまくっていた
▶民法以外にも法改正あり→過去問を解くだけではダメ
▶重要論点を学び直す必要があった
この問題集では改正点についてしっかり解説してあって、得点にも貢献しました。あざす!
◆使用したテキスト等
・ TACスピード問題集 経営法務 2021年度
・TAC 第1次試験過去問題集 経営法務 2021年度
f.経営情報システム
この科目についてはアップデートが必要です。
理由
▶IT用語からの出題への対応
▶時代とともに論点が変わっていく
▶過去問だけで対策するのは不安
ですが、時間的余裕がなかったのと「まあなんとかなるやろ」となめてかかっており、見事に落としてしまいました(;^_^A
◆使用したテキスト等
・TAC 第1次試験過去問題集 経営情報システム 2018年度
・TAC 第1次試験過去問題集 経営情報システム 2021年度
g.中小企業経営・政策
確実に毎年アップデートが必要な科目です。
2018年に1次合格したときも、2021年もテキスト、スピード問題集、過去問のセットを購入しました(過去問はいらないかも?)。
得点÷勉強時間のパフォーマンスが良いことでも知られ、効率的に対策したいものです。
意外とムズくて合格点に足りてませんでしたけどね!
理由
▶中小企業白書の情報をアップデートが必要
▶中小企業への施策を押さえる必要がある
▶出題傾向を押さえておく必要がある
◆使用したテキスト等
・TAC スピードテキスト 中小企業経営・政策 2021年度
・ TACスピード問題集 中小企業経営・政策 2021年度
・TAC 第1次試験過去問題集 中小企業経営・政策 2021年度
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以上、長文失礼しました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
中小企業診断士 独学体験記④ ~2次試験のために買ったテキストや参考書~
ご覧いただきありがとうございます。
独学体験記の第四弾です。
今回は、以下の点について触れていきたいと思います。
- 6.2次試験のために買ったテキストや参考書
- (1)はじめに
- (2)購入した資材
- (3)おすすめの資材
- ①ふぞろいシリーズ
- ②2次試験合格者の頭の中にあった全知識
- ③30日完成!事例IV合格点突破 計算問題集
- ④意思決定会計講義ノート
※番号は前回からの続きで通し番号になっています。
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6.2次試験のために買ったテキストや参考書
(1)はじめに
まず最初に、私の試験合格までの道のりについて再掲しておきます。
2014年 TACのテキスト・問題集・過去問セット購入
2014~2015年は全く勉強が手につかず、受験せず。
2016年 記念受験 →1次不合格
2017年 それなりに勉強して受験 →1次不合格
2018年 ガチで勉強して受験 →1次合格\(^o^)/
→2次不合格
※2019~2020年は仕事が鬼忙しく、受験すらできず。
2021年 →1次合格\(^o^)/
→2次合格\(^o^)/
2次試験は2回目にして合格しましたが、1回目と2回目の間には2年ほど受験できなかった期間があります。
ですが、1次試験ほど法改正やトレンドの影響はなく、過去問演習でほぼ対策できました。
2次試験には以下のような特徴があります。
▶設問に対する唯一の答えがない(事例Ⅳの計算問題を除く)
→回答のプロセスを磨く必要がある。
▶法改正やトレンドによる影響はほぼない。
→ただし、令和3年度はコロナの影響を踏まえることが例年と異なった。
▶事例Ⅳは過去問+問題集で補強が必要
(2)購入した資材
2次試験を受験するにあたり購入した資材は以下のとおりです。なかでも確実に必要と思われるものについては赤色で表示しておきます。
ふぞろいシリーズの購入は必須ですね。
2018 | 同友館 | ふぞろいな答案分析3 |
2018 | 同友館 | ふぞろいな答案分析4 |
2018 | 同友館 | ふぞろいな合格答案10年データブック |
2018 | 弥生カレッジ | 中小企業診断士事例IV対策講座 |
2018 | 同友館 | 30日完成!事例IV合格点突破 計算問題集 |
2018 | 税務経理協会 | 意思決定会計講義ノート |
2021 | 同友館 | ふぞろいな答案分析5 |
2021 | 同友館 | ふぞろいな合格答案13 |
2021 | 同友館 | ふぞろいな合格答案14 |
2021 | 同友館 | 事例IVの全知識&全ノウハウ |
2021 | 同友館 | 2次試験合格者の頭の中にあった全知識 |
2021 | TAC | 最短合格のための 第2次試験過去問題集 |
(3)おすすめの資材
①ふぞろいシリーズ
もはや、中小企業診断士の2次試験突破を目指す方にとっては説明不要の参考書でしょう!
TACの参考書なども購入しましたが、模範解答が私の感覚と合わなかったり、納得できないものが多かったです。
その点、ふぞろいシリーズは実際の受験生の再現答案を基に分析し、納得できる回答案を導き出しているため、答案作成の目線や盛り込むべきキーワードを習得するのに最適なツールであると言えます。
ふぞろいシリーズには以下の種類があります。
・ふぞろいな合格答案(毎年発行)
・ふぞろいな答案分析(近年は2年ごとの発行)
・ふぞろいな再現答案(近年は2年ごとの発行)
・ふぞろいな合格答案10年データブック
毎年発行される合格答案のうち答案分析をまとめたのが「答案分析シリーズ」、個人別の再現答案をまとめたのが「再現答案シリーズ」です。
★答案分析
・受験生から収集した再現答案を基に配点や加点要素を導き出したもの
・良い例と悪い例がたくさん収録されている
・どのキーワードが何点だったのか分かるので自己採点が可能
★再現答案
・受験生が当日どのような気持ちで臨んだかがストーリーで分かる
・サプライズ問題にどのように対処したかが分かる
・回答プロセスをより深堀することができる
シリーズの関係性は下図をご覧いただけたらよく分かります。
※上図の西暦は発行年であり、2021年発行のふぞろいな合格答案14に収録されている内容は2020(令和2)年度の試験内容です。
以上を踏まえ、私がそろえるべき!と考えるシリーズ本は次のとおりです。
▶ふぞろいな合格答案10年データブック
▶ふぞろいな答案分析5
▶ふぞろいな答案分析6(※1)
▶ふぞろいな合格答案15(※2)
※1 ふぞろいな答案分析はここ数年、2年ごとに1冊が発行されていますが「ふぞろいな答案分析6」はまだ発売されていません(令和4年2月26日現在)。早く参考書をそろえたい方は代わりに以下を購入してください。
・ふぞろいな合格答案13
・ふぞろいな合格答案14
※2 ふぞろいな合格答案は毎年発行されていますが、発売日は2月26日現在未定です。
なお、ふぞろいシリーズと収録されている試験年度の対応表は下表のとおりです。
②2次試験合格者の頭の中にあった全知識
こちらも2次試験対策の参考書として有名ですが、各事例で必要とされる知識が網羅的に掲載されています。
例えば、「フラット型組織のメリットは」という問いに対し、
・中間管理層がいないためコストを抑制できる
・迅速な意思決定が可能である
・トップと従業員がビジョンを共有しやすい
などが「秒で!」浮かぶことが試験対策上、非常に重要です。
私はこの本に掲載されている内容を単語帳にまとめ、毎日何度も見返してインプットしました。
単語帳を使った勉強法については第六弾で紹介させていただきます。
③30日完成!事例IV合格点突破 計算問題集
Twitter上でこの問題集に取り組んでいる人を多く見かけますが、私は事例Ⅳを強化したかったため購入しました。
必須の資材、とまでは言いませんが、事例Ⅳで確実に点を取りたい方や私のように多年度受験生にはおすすめします。受験直前期は過去問を繰り返しやることが重要と考えます。
特徴は以下のとおりです。
▶過去問以外の問題集として演習に取り組める
▶繰り返し解くことで2次試験に必要な基礎力が身に付く
▶30日、という目標をもって取り組める
おすすめは「15日で完成」や「10日で完成」を目指すことですね。
高いハードルを課し、チャレンジしてみてください。
④意思決定会計講義ノート
こちらは賛否両論あると思いますが、あえて掲載しておきます。
意思決定会計は事例Ⅳでは重要論点になりますが、意思決定会計を極めて事例Ⅳを制す!という方以外は正直おすすめしません。
個人的には「過去問演習+③30日完成問題集」で問題ないと考えます。
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おまけ
私が購入した資材の中に「中小企業診断士事例IV対策講座(弥生カレッジ)」があります。
特徴は以下2点です。
▶圧倒的安さ
▶ふぞろいだけでカバーできない事例Ⅳの解法を学ぶことができる
こちらは事例Ⅳの解説DVDになりますが、予備校に通っていなかった私はこれを見て予備校ってこんな感じなのかな~なんて妄想していました。
講義の途中で撮影場所の変更を余儀なくされ、場所を変更することになったシーンなども収録されており「DVDなんやから編集すればええやんww」と突っ込みを入れたくなります。
講師の方も診断士取得まで苦労されたようで、同じ苦労をされている人もいるんだなあとしみじみできました。
以上、長文になりました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
中小企業診断士 独学体験記③ ~1次試験のために買ったテキストや参考書~
ご覧いただきありがとうございます。
独学体験記の第三弾です。
今回は、以下の点について触れていきたいと思います。
- 5.1次試験のために買ったテキストや参考書
- (1)はじめに
- (2)購入した資材
- (3)おすすめの資材
- ①TAC「最短合格のためのスピードテキスト・問題集・過去問」
- ②TAC「集中特訓 財務・会計 計算問題集」
- ③通勤口座「中小企業診断士 1次2次合格コース」
- (4)多年度受験生へのおすすめ
- ①経営情報システム=「最短合格のためのスピード問題集」(必要度:△)
- ②経営法務=「最短合格のためのスピード問題集」(必要度:○)
- ③中小企業診断士・中小企業政策
※番号は前回からの続きで通し番号になっています。
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5.1次試験のために買ったテキストや参考書
(1)はじめに
繰り返しになりますが、私は最初にテキストを買ってから7年の時を経て
合格に至りました。
※ややこしいので、テキストや参考書等を以下「資材」と呼びます。
その間、どの資材がためになって、どの資材がためにならなかったのか
を自分なりに振り替えることができます。
強調しておきたいのは、ためにならない=自分が使いこなせなかった、
もしくは購入するタイミングを間違っていた、などの原因があるため、
その資材が悪いと言っているのではない、ということですよ!
誤解のないようにお願いします。。
(2)購入した資材
1次試験のために購入した資材を再掲します。
2014 | TAC | 2014年版テキスト・問題集・過去問セット |
2014 |
スタディング (旧 通勤口座) |
中小企業診断士 1次2次合格コース |
2018 | TAC | 集中特訓 財務・会計 計算問題集 |
2018 | TAC | 2018年版過去問セット |
2018 | TAC | 2018年版テキスト(中小企業経営・政策) |
2018 | TAC | 2018年版問題集(中小企業経営・政策) |
2021 | TAC | 2021年版過去問セット |
2021 | TAC | 2021年版テキスト(中小企業経営・政策) |
2021 | TAC | 2021年版問題集(中小企業経営・政策) |
2021 | TAC | 2021年版問題集(経営法務) |
この中で最低限必要と考えるものを赤色で表示しています。
▶TACのテキスト・問題集・過去問のセット
▶集中特訓 財務・会計 計算問題集
この2つにしっかり取り組めば1次試験は十分突破できると思います。
特に重要なのはやはり過去問ですね。
過去問を解く→解説読む、を繰り返し行うことが合格への近道であることは言うまでもないでしょう。
(3)おすすめの資材
①TAC「最短合格のためのスピードテキスト・問題集・過去問」
語る必要なしかもしれませんが、中小企業診断士の書籍としては売上シェア1位!
つまり、診断士受験生に最も支持されている参考書と言っても過言ではありません。
使っていて感じたメリットは以下のとおりです。
・体系的で、自分が何を学んでいるかを意識しながら学習を進められる。
・毎年内容が更新され、頻出論点の説明が充実している。
・テキスト、問題集の組み合わせにより効果的に知識を定着することができる。
②TAC「集中特訓 財務・会計 計算問題集」
こちらもTACさん出版の問題集です。
1次試験から2次試験まで必要な内容が収録されています。
案外2次試験までに忘れがちな論点についても、これをマスターしていれば問題ないでしょう。
③通勤口座「中小企業診断士 1次2次合格コース」
スタディングさんが提供している通信講座です。
ウェブ上で動画を見られるため、通勤中や仕事の休憩中に動画を見ることで理解が進むみます。動画の再生速度を変えられるので効率的に閲覧可能です。何度も見返すことで定着していくのではないかと思います。
本気で勉強していない期間に利用していたので、正直もったいなかったです( ノД`)
特に私がオススメしたいのは学習マップによる学習方法です。
これが効果的だということをもっと冷静に分析しておくべきでした。
理由は、以下のとおりです。
▶繰り返し見ることで「イメージ記憶」が定着する
▶補足を書き足すことで関連情報を押さえることができる
▶1次試験は直前の詰め込みが超重要→ファイナルペーパーとしても活用可能
(4)多年度受験生へのおすすめ
1年で合格できたら苦労はしない!
複数年度にわたり受験をされる方にとってはできるだけ参考書を買い足すことなく次の受験に挑戦したいものですよね。
私は基本的に2年続けて受験する場合は参考書など必要ないと考えています。
ただ、法改正や新しい技術など、どうしても知識を補充しておかなければ不安な科目もあります。
そこで、最低限必要と思われる資材をご紹介しましょう。
①経営情報システム=「最短合格のためのスピード問題集」(必要度:△)
経営情報システムは基本論点に加え、新しい技術やIT用語のアップデートをしておく必要があります。
その点、スピード問題集は新しい論点を取り入れ、問題及び解説でフォローしてくれているのでお勧めです。
ただし、基本的に過去問で十分対応でき、費用対効果を考慮すると余裕があれば、くらいにとらえていただけたらと思います。
②経営法務=「最短合格のためのスピード問題集」(必要度:○)
私が合格した年の前年に民法の改正があり、さらに令和2年度は民法からの出題がグッと増えました。
そこで、必要最低限の知識を押さえておくために問題集を購入し、補完しました。
重要論点が問題として出題されており、さらに解説で補足説明があったため、テキストを買うより手っ取り早いと感じました。
③中小企業診断士・中小企業政策
=「最短合格のためのスピードテキスト・問題集」(必要度:◎)
この科目は主に中小企業白書からの出題です。
毎年、中小企業白書が改定され、その内容を把握しなければなりません。
私が本気で学習し1次試験を突破した年にはテキストと問題集をセットで購入していました。
白書の全てを把握することは困難なので、テキストで頻出論点を押さえ、問題集で補強することで、得点源にすることが可能です。
特に「中小企業診断士・中小企業政策」はコスパの良い科目なので、効率的に学習し、高得点をねらうために購入することを強くおすすめします。
ちなみに私、令和3年度に合格した際、この科目たぶん落としてたけどね!笑
▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△
つまりほぼTACやん、という突っ込みは必至ですね。
むしろ一発合格できなかった方が翌年度どのようなことに留意し、知識を補強すべきか、という観点からご覧いただけたらよいかと思いました。。
最後までご覧いただきありがとうございました。